◯◯◯が抜けると超ハード。なぜスタートアップは身の回りの課題を解決すると危険なのか。
こんにちは。10秒で始めるAIプログラミング学習サービスAidemyを提供しているアイデミー石川です。
このようなツイートしたら非常に反響が大きく、ブログにして意見をまとめようかと。
いま起業するなら、身の回りの課題をテーマにせず、AIやブロックチェーンが絡むテーマを選定すべき。スピード感/難易度/注目度も全てが段違い。非エンジニアも、Progateで基礎を学び、AidemyでAIやブロックチェーンを押え、AWSでデプロイできる。ここまで約1ヶ月、費用は数万円。やらなきゃ勿体ない。
— 石川 聡彦(Aidemy) (@akihiko_1022) 2018年3月14日
このツイートに関して、「技術基点ではビジネスはうまくいかない」「熱意を持った事業を選択すべき」「ただブームに取っているだけでは、長期的に見て成功できない」などなど、賛否両論頂きました。
勿論、起業には様々な考え方があり、他のテーマの選び方に関する考え方を否定するものではありません。(ご指摘頂いた事項も勿論真実です。)しかし、今からスタートアップするのであれば押えておくべき重要なポイントがいくつもあるので、私の考え方をまとめます。アジェンダは以下の通りです。
1. スタートアップの前提は短期間での会社価値の増大
2. 学生起業家は◯◯◯が抜け落ちているので特に危険
3. スピード感/難易度/注目度とは?
4. ではどんな領域を選択すべきなのか?
よければ、読了後にTwitterでこの考え方に関する感想を教えてください。
1. スタートアップの前提は短期間での会社価値の増大
スタートアップは様々な定義がありますが、ここでは「VCから出資を受けて(もしくは受けるつもりで)短期間でエグジットを目指す未上場起業」と定義しましょう。
スタートアップに出資するVCも機関投資家(銀行/証券会社)や会社などから出資してもらい、ファンドを組成しています。VCも、出資元に出資額以上のリターンを返すために、色々な会社を常にソーシングしています。
その中で、投資に値する会社とは「伸びる会社」となります。VC視点で見ると、「伸びる会社」を見つけるのが重要です。「伸びる会社」とは、「伸びる事業」を持っている会社のこと。そのため、スタートアップは、「伸びる事業」を作り、事業を伸ばし続けなくては行けません。これを大前提にして議論を進めます。
2. 学生起業家は◯◯◯が抜け落ちているので特に危険
では、どのように「伸びる事業」を見つけるべきでしょうか?タイトルにはあえて◯◯◯と記載しましたが、この空欄に入る言葉は「市場感」です。
大変お恥ずかしい話しなのですが、僕は現在25歳が、既に起業4年目です。最初の2年間は(たいして当たらない)プロダクト開発、次の1年はプロダクトの受託開発にのめり込んでいました。僕の(苦労の)3年間で体得できていなかったのが「市場感」なのです。
東大の3年生に起業した僕は、自分の身の回りの課題を解決するためのプロダクトを作っていました。例えば、「ポイントカードが邪魔だからスマホにまとめよう!」とか「コンビニが遠いから配達してもらおう!」といった課題とアイディアです。一見、面白そうなアイディアですが、VCからの評判も微妙で、サービスも急激に伸ばすことはできませんでした。つまり、このアイディアは「市場感」掴めていない「超ハード」モードだったのです。
私もいま福岡でB Dash Campというのに参加しているのですが、セッションのなかでgumiの国光さんから以下のような取りまとめもありました。
国光さん
— ひろざわだいき (@HirozawaDaiki) 2018年3月14日
「起業が成功するかどうかは創業者や起業家でもなく、結局のところは市場による。デカいマーケットで挑戦した方がよい。
このビジネスが伸びるのか、自分がこれをやるべきなのか、を最初に少し立ち止まって考えまくって始めるのが良いのかな、と思いました。」#bdashcamp #U25サミット
この「市場感」が、スタートアップで一番大事です。ヒトコトで言うとブームかどうか。「市場感」はVCから投資を受けると繰り返し強調されるので意味がピンと来るのですが、出資を受けない時期は気づくことは稀であり。ここにいち早く気づくかどうかは、早く成功するかどうか決める大きな分水嶺となります。
3. スピード感/難易度/注目度とは?
さて、以上のような市場感の掴めた領域、つまりブームな領域を選ぶと会社にとってはどんな利点があるのでしょうか?個人的には以下の3ポイントが大きいと思っています。
スピード感 ... VCからの出資を受けやすく、その結果人的リソースや金銭的リソースを集中投下できるため、スピード感が早い。
難易度 ... 市場急拡大しているが先行プレイヤーが少なく、過去の実績が無くても有利な契約が取れやすいため、難易度が低い。
注目度 ... ブームな領域はビジネスマンが大きく注目しているので、メディアに取り上げられやすく注目されやすい。
以上3点は勿論独立なものではありません。しかし、この3点がイージーモードだと、ぐるぐると相互にプラスに影響しあって、大きなアドバンテージとなります。ブームでない領域を選ぶと、「スピード感」「難易度」「注目度」共に「超ハード」モードでゲームが開始されてしまう訳です。
学生起業家の場合、社会経験など無くビジネスマンとしてのレベルはせいぜいLv.1〜5くらいのはず。全てイージーモードでもエグジットできるかどうか分からないのに、「超ハード」モードで成功するのは非常に稀と言えます。
4. ではどんな領域を選択すべきなのか?
最後に、ブームとなる領域はどのように選ぶかどうか纏めます。
まず必読すべきは、「XXXX年のスタートアップ・トレンド」が纏められた記事です。スタートアップを考えている若者は、まずは教養として、この記事を暗記するまで読むべきでしょう。ここまで読んでいただければと、ブロックチェーンやAIというテーマで起業すべき、という真意が少しずつご理解いただけるはずです。
次に、U25世代はアイディアをVCやエンジェルに聞くことも良いでしょう。具体的に相談する相手がいなければ、まずはけんすうさんの質問箱に投下しましょう。
お腹痛くて悶えてる🤢
— けんすう (@kensuu) 2018年3月13日
もっとも効果的な方法は、伸びているスタートアップで働くことです。社会人であれば、明日にでも辞表を書いて会社を辞めましょう。学生であれば、留学するように1年間休学し、フルタイムでインターンしましょう。こうすることで、(僕は気づくのに3年もかかってしまった)スタートアップノウハウが1年で学べます。
会社を選ぶ際は、「プロダクトが好きか(ビジョンに共感できるか)」を中心に、VCから出資を受けているところを見るのがオススメです。
もし僕に相談に来てくれれば、弊社だけでなく色々なスタートアップも紹介できます。なお、弊社でインターンすると、
Aidemy卒業者に投資します! https://t.co/QbdlPdKfAe
— 木下 慶彦 / Skyland Ventures (@kinoshitay) 2018年3月14日
という特典(!?)があるようですw
Aidemyは人材を募集しています!
AidemyはCOO候補のビジネスマネージャー、CTO候補のエンジニア、CDO候補のデザイナーを募集しています。今後、マネタイズ・英語化を行い、世界に対して先端技術に興味がある人材のハブになるようなユニコーンを作ります。興味がある方は僕宛にメッセージください!
[CEOの石川直通][返信率99%]Messengerアドレスはこちら!
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